GM×2 - 最10話 EMERGENCY(未完)

※注意!
GM×2は2017年8月現在、8話以降の話が未完成状態にあります。
これ以降のものは「プロット段階」のものであり、大まかなストーリーがメモ程度にしか書かれていません。
それでもいい、とにかく結末だけ知りたい、という方のみお読みください。


[EMERGENCY]

―――N&R社 戦術空戦部門 中央作戦指令本部―――

「―――状況は?」

「本日未明、無人飛行空母デウス・エクス・マキナより、艦載機が2機発艦した模様! フライトプランは提出されていません」

「空母には誰か人間がいるのか?」

「いえ、誰も。半年前の定期点検以来、ずっと無人のまま運用されています」

「空母のセントラルAIは―――ユリックは何と言っている?」

「現在、ユリックは完全に沈黙しています。コンタクトを続けていますが、依然応答ありません。管理コンピュータ自体は停止していないので、墜落することはないそうですが………」

「空母の機能はどのぐらい生きている。着艦はできないのか?」

スタンドアローンモードで自立稼働中とのことですので、作戦行動以外の基本機能は失われていません。CIWS、ステルスクラウド、共に健在です」

「すぐに敵対企業に盗られる心配はないわけだな」

「ですが、着艦のクリアランスの発行権限はユリックにありますので………」

「ユリックが応答しない以上、着艦は不可能………ということだな」

「はい。IFFは生きているため、我々の機体を撃墜するようなことはありませんが」

「フム………それで、こうなった原因はなんだ。やはりハッキングか?」

「いえ、原因はまだ調査中ですが、少なくともプロテクトが破られた形跡は無いとのことです」

「敵対企業のサイバー攻撃ではない、というのか?」

「外部からの攻撃を受けた可能性はほぼ皆無です」

「………ならば原因は内部か。何らかの故障という可能性は?」

「それも視野に入れて調査していますが、今の所、ユリックが応答しない以外に異常は無いそうです」

「ユリックが眠りこけているなら、何故艦載機が発艦したんだ?」

「それは、まだなんとも………」

「………まさかAIの暴走………? おい、飛行空母の開発責任者は誰だ!?」

「兵器開発部門の、リーチ局長です」

「そいつをここに呼べ! 今すぐにだ!!」

「そっ、それが………」

「どうした!?」

「リーチ局長とは、現在連絡が取れない状況でして………しかも、妙なんです」

「妙だと? 何がだ」

「それが………リーチ設計局に問い合わせてみたところ、ここ最近局長に会った局員はいないそうです。
 いえ、それどころか、そもそも局長に直接会ったことのある人間は誰も………」

「なんだって?」

「ほ、本社にも問い合わせてみたのですが、記録上は確かに存在するんです! ですが、局内の局長室は使われた形跡はなく、登録されていた社会保障番号の方も………」

「………………『アラン・R・リーチ』という人間は、実在しない?」

「はい………そんなこと有り得ませんが、そうとしか………」

「一体、何が起こっているんだ………!?」